皆さん映画『東京島』の舞台となった『アナタハンの女王事件』
をご存知ですか？？

かなり昔の事件なのですが、この事件は今でも語り継がれているほどの
『ハーレム事件』としても有名です。

アナタハンの女王事件とは？

比嘉和子(ひか - かずこ)
アナタハンの女王。男32人の上に立っていた女帝とも呼ばれていますが、
実際はどうだったんでしょうか？？？

サイパン島から北の方へ約117kmの場所に位置する「アナタハン島」。
太平洋・マリアナ諸島の小島である。長さは約9km、幅は約3.7kmの小さな島で、島の中心部はジャングルになっていて、無人島ではありませんでした。この時には原住民が45人ほど存在していたのです。

比嘉和子さん（24）はこのアナタハン島に住んでいました。夫の正一さんが
アナタハン島に転勤となったからです。そして夫の上司である中里さん（仮名）の３人。
この当時和子は、夫と同居はしていたものの、夫の上司である中里さんとも夫婦同然の関係となっていきました。

問題はこの後に起こりました。第二次世界大戦中のこの時代で、夫はパガン島に居る妹が心配になり、サイパンへ。しかし、サイパンも攻撃されそのまま帰らぬ人に・・・

そして島もまた攻撃されてしまい、二人はジャングルへ逃げて何とか生き残りますが、
中里さんと夫婦同然の生活をすることになります（中里さんは日本に妻と子供もいます）

昭和19年（1944年）6月12日、アナタハン島の近海を、トラック諸島に向けて進んでいた日本のカツオ漁船４隻分、合計31人の男たちがアナタハン島にたどり着き、彼らは大半が20代、最年少は16歳の少年。31人のうち、10人は軍人、21人は軍属船員でした。
彼らの船は米軍の攻撃を受けたのです。

ついに昭和20年（1945年）8月、日本の敗戦で戦争は終結。ですが、島に残された彼らはそのことを知らず、再三に渡る米軍の呼びかけも無視して誰もビラを拾わなかったそうです。

衝撃的なのはこの後からでした。原住民も皆脱出してしまい、食糧に余裕が出てきたのはいいのですが皆が和子を狙い始めたのです。これには和子もさすがに危機感を感じたらしく中里さんと
同棲を改めて始めたようです。

しかーーーーし。ここで大問題。二人が結婚していないことをしられると、墜落した飛行機から
取ってきた拳銃を使って血みどろの惨劇が開幕したのです・・。

色々ありましたが、何とか一人と結婚し、事態を収めましたがその後には
米軍の投降を勧める船に和子一人だけが乗って出て行ってしまったのです。
男達は取り残されてしまいましたが、その後また来た米軍に投降したそうです。

悲劇はまだ終わりではありませんでした・・。何と男たちの妻や恋人は既に違う男と結婚していた・・・・何という悲劇でしょうか・・和子もまた、死んだと思っていた正一さんが違う女性と結婚していたという事実を知ります。さすがにこれは酷ですよねぇ・・・

その後は映画出演のあと、今度は『アナタハンの女王』の芝居の主役として舞台に立って全国を興行して回り、昭和３３年、郷里の沖縄に帰り結婚。
昭和４９年、脳腫瘍のため、５２歳で死去しました・・。

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